新春号
理事長 ミルズしげ子
能登半島地震でお亡くなりになられた方々に謹んでお悔やみ申し上げます。また、被災された方々に心よりお見舞い申し上げます。真冬の寒さと物資の不足している厳しい環境のなかで過ごされている被災された皆様の一日も早い復興を願っております。また、ライフラインの途絶えた大変な状況のなか、医療活動を行っている方々に、心から敬意を表します。
本学会は、周術期看護を担う方々が、震災後の手術室の被災情報を共有するために、「JONA災害情報システム」を構築し、運用しております。
本システム立ち上げの契機として、2011年の東日本大震災の際、手術室運営に多くの電気や水などが必要であり、建物が無事であっても器材の滅菌ができずに、隣県まで運搬して行ったという事案などがあり、情報を共有することが重要であると考えました。
本システムの運用訓練を年1回、会員の協力を得て、行っております。今回の能登半島地震でも、多くの会員の協力のもと、本システムを通して各施設の情報をお送りいただいており、少しでも災害情報を共有してお役に立てばと願っております。
また、2日に羽田空港で発生した航空機事故は、医療従事者として、安全について再認識させられた出来事でした。昨年の第37回年次大会「教育講演」の講師の小野和彦先生から、日本の航空安全教育に関して多くのことをご教示いただき、改めて命の尊さ、安全への認識や日々の訓練の重要性について考えさせられました。
第37回年次大会は、現地に約2,400名の方にご参加いただきました。参加者から多くの学びが得られたとの感想をいただいております。本年次大会を振り返りながら、次年度に北海道で開催する第38回年次大会の準備を行っています。次年度もハイブリッド方式で開催する予定です。多くの方に周術期看護について学ぶことができる良い機会になるよう努めてまいります。
今年度もあと3か月ほどになり、本学会委員会では、まとめをする時期に入っておりますが、次年度へ繋げて行くように活動しております。
今後も、皆様のご意見が反映できるように役員一同、課題に取り組んでまいります。
皆様の益々のご活躍とご健康をお祈り申し上げます。
2024年1月