大会長挨拶

ご挨拶

第36回日本手術看護学会年次大会
大会長 後藤 紀久


 第36回日本手術看護学会年次大会は、第35回担当の四国地区よりバトンを受け取り、11年ぶりに東海地区が担当させて頂くこととなりました。開催日程は2022年11月4日(金)、5日(土)で、名古屋国際会議場にて開催を予定しています。第34回、35回は新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、現地開催を断念してWEB開催となりました。第36回日本手術看護学会年次大会につきましては、開催時期の感染状況にもよりますが、以前のように会場で皆様と直接、周術期看護について語り合えることを願い、ハイブリッド開催を視野に準備を進めております。開催の要項については、随時HPにてお知らせ致しますので、ご確認くださいますようお願いいたします。

 さて本大会のテーマは、「周術期看護の大切なもの ―患者中心の周術期看護を目指したチーム連携-」と題しました。近年、周術期医療においては、手術療法が多様化、複雑化する一方で、入院期間の短縮化や手術件数の増加に対する効率的な手術室運営が求められています。また現在では、周術期チームでの取り組みが重要視され、入院前から退院までの期間を通して、外科医や麻酔科医だけでなく、歯科口腔外科医、薬剤師や管理栄養士、感染や褥瘡対策の専門家である認定看護師など多くの職種が関り、患者が選択した手術医療が効率的・効果的に実施できるようサポートしています。しかしながら医療の現場では、以前より多職種との「協働」や「連携」の重要性が述べられていますが、部署を超えた看護職間連携や多職種チームとの連携による支援については、まだまだ課題があります。医療チームの一員がそれぞれの役割を果たすだけでなく、外来や病棟看護師、多職種と連携を図り、安全性・効率性だけでなく、チーム内で患者・家族の不安やニーズなどの思いを共有し、各々の専門性を活かしながら様々な方面からサポートしていくことが重要であると考えます。年次大会では、患者・家族の意向を尊重した患者中心の周術期医療を提供するためにはどのように多職種および外来・病棟などの部署を超えた連携を図っていくのか、また、手術室看護師として患者や家族の思いに寄り添い安心して手術を受けるためには何が大切となってくるのかを、今一度考える場としたいと考え、プログラムを計画しております。

 年次大会は、周術期看護に携わる看護師の方々にとって、学術的研鑽や新しい知識と技術の習得、情報交換の場となる重要な機会です。皆様にとって有意義で実りある年次大会となりますよう東海地区役員一同、総力を挙げて取り組んでいきますので、皆様のご参加を心よりお待ちしております。

2021年11月