JONA周術期安全チェックリスト2024のご案内
日本手術看護学会では、周術期患者の安全・安心のための活動に取り組んでいます。今回、当学会として、少しでも手術室での医療事故を減らすことを目的にWHO手術安全チェックリストを基盤とし、手術室だけでなく、外来あるいは病棟からの視点で「JONA周術期安全チェックリスト2024」を作成しました。
特徴としては、フェーズを5段階(0~4)に分けています。各フェーズは、WHOと同様に手順の通常の流れの中の特定の時間に対応します。ただし、周術期の観点から当学会では、術前・術後の管理の視点も含めて、手術を受ける患者の安全確保を実践できるチェックリストとしています。手術中の患者安全は、外来・病棟での術前から始まり、手術中の経過や問題などが術後に外来あるいは病棟へ継続される必要があります。各フェーズのチェック項目は、日本における手術室での医療事故が発生している事例から最低限必要と考えられる項目に絞っています。
「JONA周術期安全チェックリスト」は、患者安全のための効果的なコミュニケーションツールとして活用ができます。適切なタイミングで行われる効果的(正確かつ明確に受け手に理解される)なコミュニケーションによってミスが減り、結果的に手術患者の安全性が向上します。まだチェックリストを導入していない施設も当学会のチェックリストを活用していただき、周術期患者の安全を担保できる取り組みをお願い致します。
なお、上記チェックリストは、各施設の実情に合わせてカスタマイズしていただき、ご活用ください。